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七夕

  1. 名無しさん@閑古鳥 2004/07/07(水) 22:52:00
    31 名前:411@七夕9×7[sage] 投稿日:04/07/07(水) 22:52 ID:6TrnvpnZ
    「・・・・・・・・・・・・・・・あつ」
    額を押さえて、ふみつきはため息をついた。その発熱は数日前からずっと続いている。
    目の前がぼやけて、視界がはっきりしない。
    いつもならば、自習時間中の周りの喧騒に、"静かにしなさい!"と渇をいれるのだが、その声さえ出ない。
    (やっぱり1日くらい休むべきだったかな・・・・・でも、そんなことしたら、あっという間に
    授業は進んで追いつけなくなるし・・・・・・・あぁー、頭いたぁ・・・・・)
    そんな事を考えながら、机にうつ伏せていた時。
    「ななころび」
    と、高い声が届いた。耳に届く、あたたかくて心地よい声に胸がうずく。
    「あ・・・・・・・・・九龍くん」
    眉根を寄せてふみつきを覗きこむのは、ながつき。
    「どうした? 元気、ないのか?」
    「ぁあ・・・・・・うん。ちょっと、疲れてるかな・・・・・・でも大丈夫よ」
    そうして、何気ない事のように笑ってみせた、が。
    「!!!! なんで黙ってた!? 早く言わないとだめじゃないか!!!」
    突然、ながつきは大声を挙げた。そして、ふみつきの肩を勢いよく掴む。
    その大声に周りの喧騒が静まり返る。
    「保健室に・・・・三世院先生に見てもらわないと!」
    そのままふみつきは、保健室へと引っ張られた。

    32 名前:411@神々に囲まれて。[sage] 投稿日:04/07/07(水) 22:53 ID:6TrnvpnZ
    「ストレスから来る神経痛と、やや微熱、ね。少し休めば楽になるわ。
    ・・・・・・それにしてもあなたたち、大丈夫?」
    やよいが思わずそう口にしたのも無理はなかった。ふみつきは引っ張ってこられたせいで、
    ぐったりと椅子にもたれ、ながつきはそんな彼女を心配して、目をうるませている。
    「・・・・・・・まあ、いいわ。とりあえず七転さん、ベッドで休みなさいね。
    申し訳んないんだけど、私ちょっと用事があるから・・・・すぐ戻ってくるようにするけれど。
    九龍さん、後は頼めるかしら?」
    「もちろんだ! ナナコロビは、ウォンがかならず看病する!!」
    元気な声に、やよいはにっこりと笑い、「じゃあ、お願いね」と言って去っていった。

    「まったく、あのクラスのやつら、いつもナナコロビに仕事押し付けてる。これじゃあ、ニーが
    倒れてしまうのも無理ない」
    タオルをしぼりながら、ながつきは独り文句を呟く。
    ながつきの言う事は、ふみつきの想いを十二分に現してはいた。しかし、核心は突いていない。
    本当にふみつきが心を悩ませている訳は、別のこと・・・・・・・先日の、ながつきの告白の事。

    "ウォンは、ナナコロビが大好きだ!"

    突然の告白に、その時はどうしていいのか分からなかった。
    ただ、胸が熱くなって、高鳴りすぎる鼓動を抑えるのに必死で、結局返事はしていない。
    返事を催促されているわけではないが、やはり心苦しかった。
    そのせいか、食事もろくにのどを通らず、勉強も手につかない。

    33 名前:411@すみません[sage] 投稿日:04/07/07(水) 22:54 ID:6TrnvpnZ
    「はい、ナナコロビ」
    ながつきが、火照る額に濡れたタオルをあてる。冷たい感触が伝わって、ふみつきはため息をついた。
    ながつきといると、どうも調子が狂う。当たり前の親切を、おおげさに受けとめて、とびきり笑顔ではにかむから。
    けれど、そんな純粋なながつきを、羨ましいと少し思う。
    「・・・・・・・・・・九龍くん」
    「? どうした、ナナコロビ」
    ながつきの顔が間近に迫る。男子制服を着ていても、その顔は愛らしい少女のもの。
    二重の瞳がまっすぐに見つめてきて、ふみつきの胸は鳴った。
    「・・・・・・・・・・・・・・・・キス、して」
    「・・・・・・・・・・え?」
    口をついた思わぬ言葉に、ふみつきは自分で動揺した。
    「あ、いやっ・・・・・違うの、そうじゃなくて・・・・・・んっ!」
    ふみつきの唇に、ながつきのそれが押し当てられた。
    「ん・・・・・・・・はぁ・・・・・・っ」
    軽く表面に触れるだけの口付け。しかし、吐息が触れて、体温が伝わって、どうしようもなく疼く。
    「・・・・・・・・・・・・・・・・あったかい」
    「・・・・・うん。・・・・・・・ナナコロビの・・・・・・すごくやわらかい」

    その時突然、ふみつきの視界が開けた。
    とくん、とくんと、心臓の音が聞こえるように、いつまでも見つめあう。
    ただもう、他の事が考えられない。ずっと、その瞳を、照れる仕草を見ていたい、と、
    ふみつきは、そう思った。
    (・・・・・・・・・・この感情に名前を付けるとすれば、どうしたらいいんだろう?)

    そんな事を考えていた時、また頭がぐらついた。
    「な、ナナコロビ!? 大丈夫!? しっかり、ナナコロビ・・・・・・・・!)
    ながつきの声が、ぼんやりと聞こえる。閉じていく瞳の中で、

    「・・・・・・・・・・・・・・・大好き、だよ」
    そっと呟いて、ふみつきは目を閉じた。
                                               おわり
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