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ドキドキ!?二人っきりの夜!

  1. 名無しさん@閑古鳥 2005/08/23(火) 09:12:12
    17 名前:ドキドキ!?二人っきりの夜![sage] 投稿日:2005/08/23(火) 09:12:12 ID:sIH8DxGF
    仁歳チトセは一文字むつきと恋仲にある。
    とは言ってもそれを自覚したのもそういう関係になったのも、極々最近のことである。
    その上恋仲になるまでが師弟で母親と子供という異色の関係だったためか。
    チトセは、恋人同士というのが今までの関係の延長だとしか思っていない節がある。
    それゆえ、チトセは今までどおりみなづきに甘えられたりふみつきと歩いていたりとするのだ。


    そして、チトセはその日も朝からみなづきと一緒に買い物デートに出ていた。
    家ではむつきが、もやもやした気持ちを抱えながらチトセの帰りを待っている。
    だが、不安定な心は彼女の料理にも顕著に表れる。


    「ただいまー。今帰ったぜー」
    「遅いですよチトセさん!遅くなるときはちゃんと連絡・・・」
    「はいはい、悪かったよ。・・・あ、晩飯は」
    「出来てますよ?」
    「いや、食べてきたから、って言おうとしたんだけど・・・」
    「そう・・・ですか・・・・・」

    むつきは、失敗した料理をチトセに出さずに済んだことに軽く安堵した。
    それから、嫉妬する心を抑えるべく無駄に明るく振舞おうと頑張りだした。

    「そうだ!お風呂も沸いてますよ?」
    「お、マジ!?ラッキー!いやぁ、みなに連れ回されて汗だっくだくになっちまってさぁ!」

    笑いながら本日みなづきとデートした道のりを語りだすチトセ。
    むつきは嫉妬を通り越して激怒になりそうな心を抑え、笑顔で相槌を打ち続ける。
    ただ握り締めた拳は、恐らく林檎を握りつぶせるほどに力が入っていたが。
    18 名前:ドキドキ!?二人っきりの夜![sage] 投稿日:2005/08/23(火) 09:13:57 ID:sIH8DxGF
    この夜、仁歳家にはチトセとむつきが二人っきりでいる。
    夏休みと言う季節の関係もあって、他の四人は皆数日間出かけていた。
    うづきはイベントのコスプレイヤー、さつきは水泳部の合宿。
    やよいは神社の仕事があるし、きさらぎはカンナとなにやら悪巧みをしているようだ。

    つまり、恋人同士になって初めての二人っきりの日々が始まるのだ。

    ざぱぁん、と音をたて、湯船にチトセが入る。
    丁度心地よいぐらいの温度になっているあたり、むつきママはすげぇよなぁなんて思いながら。
    ほぅっと息をつけば、これからの穏やかな数日が目に浮かぶ。



    さて、むつきはと言うと。

    夕食を一人で食べていた。


    「・・・チトセさんのバカ・・・」

    ぶつぶつと呟いているあたり、ストレスも限界まで溜まっているらしい。
    目からは涙がこぼれているが、それを拭おうともしない。

    19 名前:ドキドキ!?二人っきりの夜![sage] 投稿日:2005/08/23(火) 09:15:23 ID:sIH8DxGF
    「おっさきー」
    「湯加減はどうでしたかチトセさん?」

    パジャマを着てタオルで頭をがしがしと拭きながら風呂場から出てきたチトセに、むつきは優しく声をかける。
    (違う、言いたいことはこんなことじゃないのに・・・・)
    チトセに嫌われたくないから、優しいママのままでいようとする自分が、むつきには恨めしい。
    優しいママでいれば、チトセは恐らく彼女に頼ろうとばかりするだろう。
    だが、それは彼女の望むところではない。
    今までならばそれで満足かもしれないが、今は一線を越えた恋人同士なのだ。
    多少のリスクを背負ってでも、彼に迫るべきなのに。

    「なぁ、むつきママ?」
    「・・・・」
    「むつきママ?」
    「・・・ママじゃありません」

    むつきの絞ったような声に、首をかしげる。

    「どうしたんだよ、むつきママらしくもない・・・」
    「ママじゃありません!」

    むつきの中で何かがブチィっっ!と音を立てて切れた。
    一歩踏み込んで、大声に呆然とするチトセの唇をそのまま奪う。

    「・・・・っっ!!!!?」
    「んむ・・・・・」

    まだ唇同士が触れるだけの幼いキス。
    だが、チトセの理性を奪うには十分な効果があったようだ。

    「な・・・・どしたんだよ・・・?」
    「むつきは、チトセさんの恋人です・・・。二人っきりの時は、むつきって呼んでください・・」
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